1-1. 課題文の読み取り
課題文に記述されている情報を読み取る。
設計条件を正確に読み取ることで、方向性を誤らずにエスキスを進められる。
目標時間:10分(試験開始後 10分)
使用する製図道具
- 蛍光ペン(ピンク、オレンジ、緑、青)
- フリクション(赤、青、緑)
蛍光ペンの色分けは、次のとおり。
- ピンク:動線計画やゾーニングに関する事項
- オレンジ:重要ポイント
- 緑:計画する設備や家具什器、要求室内のスペースやコーナー
- 青:管理部門内(設備を含む)に計画する室やパイプシャフト類
フリクションの色分けは、次のとおり。
- 赤:数値や強調しておきたいポイント、その他のメモ書き
- 青:敷地図に書き込む道路斜線の2Aエリア
- 緑:敷地図に書き込む車輌進入禁止エリア
1-1-1. 主文
主文には、設計課題の骨格となるポイントが端的に示されます。どのような建築物を設計するかの指針になるので、正確に読み取るらなければなりません。
施設の目的や要求事項を記している内容の中には、動線計画やゾーニングに影響するものがあります。その他、部門構成や附帯施設などの重要ポイントも見落とさないようにします。
1-1-2. 留意事項
建築計画、構造計画および設備計画における留意事項が箇条書きで示されます。【Ⅰ. 設計条件】の【主文】に比べて、建築物への要求事項が、より具体的に記述されています。
重要ポイントや動線計画・ゾーニングに関するキーワードにマーキングします。
例年の課題で見たことがなかったり想定外であったりした留意事項には、箇条書きの番号のところにマークをつけます。
1-1-3. 計画の要点等
【答案用紙Ⅱ】の記述の設問と同等の内容が、箇条書きで示されます。
【Ⅰ. 設計条件】の【3. 留意事項】に重複する項目がある場合もありますが、その他の項目も計画において重要ポイントになります。
例年の課題で見たことがなかったり想定外であったりした内容が記述されている計画の要点等には、箇条書きの番号のところにマークをつけます。
1-1-4. 防火設備等の凡例
凡例を表示する位置は、防火設備が必要とされる全ての箇所です。また、延焼ラインは破線で図示するよう指示されます。
隣地境界線または道路中心線から、1階にあっては3m、2階以上にあっては5mの距離が、延焼ラインの位置となります。
特定防火設備が必要とされる面積区画や異種用途区画には「○特」の凡例を、防火設備が必要とされる竪穴区画や外壁の開口部で延焼のおそれのある部分には「○防」の凡例を図示するよう、メモ書きしておきます。
1-1-5. 敷地図(詳細図を含む)
敷地図において、敷地の辺長、道路幅員、方位、道路境界線、特徴的な周辺条件にマークする。平成19年度以前には、敷地に対して北の方角が振れていたことがあるので、方位も必ずチェックしてください。
延焼ラインと道路斜線の2Aエリア、車輌進入禁止エリアも落とし込みます。それぞれの位置については、1-3. 敷地条件整理を参照してください。
地盤略断面図がある場合、仮でよいので基礎構造や基礎底面のレベルを決めて、地耐力が不足している部分があれば、地盤改良を計画することをメモ書きしておく。
令和元年のように、隣接建築物との関係を示した略平面図などの他図面がある場合、注意すべきポイントをマークやメモ書きをしておく。
1-1-6. 敷地及び周辺条件
歩道の切り開き、用途地域、防火地域 or 準防火地域、その他にも注意すべきポイントにマーキングします。
斜線勾配と建蔽率にマークをつけて、敷地面積と建蔽率から計算した最大建築面積をメモする。
1-1-7. 建築物(要求室以外)
構造種別、階数、床面積の指定範囲にマークをつける。
床面積に算入しない室名(スペース名)、設備方式、エレベータの種別および台数、、設置する設備などにマーキングします。
設備方式が指定された場合、要求室の中で具体的な室を指示されていなくても、室やスペースを設けなければならないことが多く、ゾーニングにも影響します。
1-1-8. その他の施設等
要求される外構およびその数量や寸法にマークをつける。
屋上庭園や屋外テラスなどの施設が求められる場合、動線計画やゾーニングについても指示されることがあります。
1-1-9. 建築物(要求室)
次の項目に関わる内容をマーキングする。
- 動線計画・ゾーニング
- 家具什器・スペース・コーナー・設備
- 管理部門内に計画する室・パイプシャフト類
特に、動線計画・ゾーニングに関わる内容は、抜け漏れがないように注意する。
1-1-10. 要求図面
【Ⅱ. 要求図書】の【1. 要求図面】の表にしか記述されていなかったりする注意すべき項目について、図示しなければならない事項をマーキングする。
断面図の切断方向および例年の課題で見たことがなかったり想定外の内容が記述されていたりする特記事項には、イロハや箇条書きの番号のところにマークをつけておきます。
1-1-11. 面積表
建築面積と床面積の算定について、記述されています。
例年と変わることがなければ、特にマーキング等の必要はありません。
設計条件の整理
建物構成の検討
プランニング