試験の構成
一級建築士試験は、「学科の試験」と「設計製図の試験」で構成されています。学科の試験に合格しなければ、設計製図の試験を受験することはできません。
試験制度が改正され、令和2年度(2020年度)の一級建築士試験から、学科の試験に合格した年を含め5年間のうちに実施される設計製図の試験のうち3回まで受験できるようになりました。
設計製図の試験に3回不合格となった場合、または学科の試験に合格した年を含め5年が過ぎてしまった場合は、もう一度「学科の試験」から受験しなければいけません。
受験資格
建築士法第14条 | 建築に関する学歴又は資格等 |
第一号 | 大学、高等専門学校(旧制大学を含む)において、指定科目を修めて卒業した者(※1) |
第二号 | 二級建築士 |
第三号 | 国土交通大臣が上記の者と同等以上の知識及び技能を有すると認める者(※2) (令和元年国土交通省告示第752号ほか) |
(※1)専門職大学の前期課程を含む。
(※2)建築設備士を含む。
>> 公益財団法人 建築技術教育普及センターのホームページで確認
出題科目
学科の試験
出題形式 | 出題科目 | 出題数 | 試験時間 |
四肢択一式 | 学科Ⅰ(計画) | 20問 | 計2時間 |
学科Ⅱ(環境・設備) | 20問 | ||
学科Ⅲ(法規) | 30問 | 1時間45分 | |
学科Ⅳ(構造) | 30問 | 計2時間45分 | |
学科Ⅴ(施工) | 25問 |
学科の試験は、四肢択一のマークシート形式です。学科Ⅰ・Ⅱと学科Ⅳ・Ⅴは同じ試験時間内に行われ、時間配分は自由となっています。
設計製図の試験
出題形式 | 出題科目 | 出題数 | 試験時間 |
設計図書の作成 | 設計製図 | 1課題 | 6時間30分 |
設計製図の試験では、あらかじめ課題が公表されます。要求図書と注記および留意事項が示される程度で、設計条件は問題用紙が配られて初めて分かります。
設計製図の試験の過去課題
年 | 課題 |
令和4年 | 事務所ビル |
令和3年 | 集合住宅 |
令和2年 | 高齢者介護施設 |
令和元年 | 美術館の分館 |
平成30年 | 健康づくりのためのスポーツ施設 |
平成29年 | 小規模なリゾートホテル |
平成28年 | 子ども・子育て支援センター(保育所、児童館・子育て支援施設) |
平成27年 | 市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅(基礎免震構造) |
平成26年 | 温浴施設のある「道の駅」 |
平成25年 | 大学のセミナーハウス |
平成24年 | 地域図書館(段床形式の小ホールのある施設) |
平成23年 | 介護老人保健施設(通所リハビリテーションのある地上5階建ての施設) |
平成22年 | 小都市に建つ美術館 |
平成21年 | 貸事務所ビル(1階に展示用、基準階に一般事務用の貸スペース) |