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設計製図試験の対策テキスト「一級建築士合格戦略 製図試験のウラ指導」をレビューします。
教育的ウラ指導が編著を行っているテキストで、一部の受験生たちのあいだでは有名な一冊です。
おなじく教育的ウラ指導が編著の「一級建築士合格戦略 法規のウラ指導」という学科試験の対策テキストを使っていた方もいるかもしれません。
今のやり方でプランニング・エスキスが上手くいっていない受験生は、一度読んでみると解決策が見つかるかもしれません。
こんな人におすすめ
- エスキスの手順が決まっていない
- 理論的に解けるエスキス法を知りたい
- 教えてもらったエスキスのやり方が合わない
一級建築士合格戦略 製図試験のウラ指導|おすすめポイント
設計製図試験の対策テキスト「一級建築士合格戦略 製図試験のウラ指導」のおすすめポイントは、なんと言っても、具体的なエスキスプロセスを学べることです。
ウラ指導流のエスキスプロセスのポイントとしてあげられている、次の3つのルールを守ることで安定してエスキスをまとめられるようになります。
- 常に同じ方法で行う
- 作業する手順と考える手順に分ける
- 課題文に戻らずにプランニングする
3章の【ぶれないエスキス力】と題した範囲で、具体的なエスキスの手順がまとめられていますが、このページの内容を学ぶためだけでも、本書を買う価値はあります。
もうひとつのおすすめポイントは、試験元の公益財団法人 建築技術教育普及センターのホームページでは公開されていない、過去問と標準解答例が手に入ることです。
2021年版では、平成18年から令和2年までの15年分の過去問と標準解答例が収録されています。おなじ用途の課題ではなくても、いずれかの年度の課題が参考になるのは間違いありません。
一級建築士合格戦略 製図試験のウラ指導|目次と概要
設計製図試験の対策テキスト「一級建築士合格戦略 製図試験のウラ指導」は、序章と3つの章で構成されています。
巻末には、本書で出される3つの課題における、実際のエスキス例が掲載されています。
序章 インターネット上で解き明かされた製図試験のカラクリ
- 裸の王様
- コロッケ作りコンテスト
- 設計製図試験の概要
- 製図試験の5大要素
- ウラ指導流合格戦略とは
一級建築士の設計製図試験に対するあやまった心構えを指摘したり、試験の仕組み・カラクリを明らかにしたりと、設計製図試験にのぞむにあたっての基本情報が書かれています。
製図試験の5大要素として「空間構成」「表現力(伝達力)」「時間管理」「多数派」「落としどころ」をあげており、それらをクリアするために3つの力が必要だと述べています。
第1章 合格戦略 PART1
- 課題条件の正確な読み取り力
- 課題文の構成を理解する
- 本試験課題/標準解答例
1章のテーマは【課題条件の正確な読み取り力】です。課題文の正確な読み取りができていないと、必要以上にむずかしく考えてしまい、エスキスがまとまらなくなります。
一級建築士の設計製図試験で合格するための基本方針は、課題文で要求している建物を忠実に表現することです。
過去問と標準解答例から、「課題文でどのようなことが問われたのか」「課題文がどんな言い回しで書かれていたのか」「標準解答例ではそれらにどのように答えたのか」を確認します。
第2章 合格戦略 PART2
- 負けないプランニング力
- 合格できる空間構成
- プランニングの5大要素
- プランニングの進め方
- プランニング力を身に着ける
- フリープランニング練習
- 練習効果アップ
2章は【負けないプランニング力】がテーマです。
第3章 合格戦略 PART3
- ぶれないエスキス力
- ユーザープランニングって何?
- ウラ指導 構造計画の基礎知識
- ウラ指導 設備計画の基礎知識
3章は【ぶれないエスキス力】がテーマです。
一級建築士合格戦略 製図試験のウラ指導|特徴
実際に読んでもらうと分かりますが、「一級建築士合格戦略 製図のウラ指導」は構成や書き方が独特なので、万人受けするタイプの参考書ではありません。
しかし、うわべではなくエッセンスをとらえることができれば、エスキスのやり方で迷うことはなくなります。
- 課題条件の正確な読み取り力
- 負けないプランニング力
- ぶれないエスキス力
一級建築士合格戦略 製図試験のウラ指導|レビューまとめ
特に、設計製図試験で不合格になった経験がある、2年目以降の受験生でエスキスにまったく自信がないのであれば、とにかく一度読んでみてください。
今までとおなじやり方で製図試験を受けても、合格できる可能性は上がりません。
こんな人におすすめ
- エスキスの手順が決まっていない
- 理論的に解けるエスキス法を知りたい
- 教えてもらったエスキスのやり方が合わない