- 独立住宅のスタイル
独立住宅のスタイル
中廊下型住宅
廊下を壁で仕切ることで動線が明快になり、各室のプライバシーを高めている。
田の字平面と言われる襖で各室が仕切られる伝統和風住宅から様変わりし、大正時代末頃に近代住宅の基本的な平面構成として定着した。
一室型住宅
炊事・食事・団らん・就寝の空間が一体となっている平面構成であり、家具などのインテリアにより領域が分けられる。
第二次世界大戦直後の材料不足や貧しい経済状態のもとで生まれた様式ではあるが、空間の一体感に惹かれて意図して採用されることも多い。
コートハウス
中庭(コート)を有する都市型住宅のスタイルであり、狭い敷地においてもプライバシーを確保しやすい反面、住宅の外部に対しては閉鎖的な構成となる特徴がある。
代表的なものに、西沢文隆が発表した「正面のない家」のシリーズがある。
最小限住宅
生活に必要な要素について最小限を追及する考え方でつくられた住宅。
背景には、小さな住宅しか建てられなかった第二次世界大戦後の住宅難があり、機能主義による合理性から住まいの原点を見直すことから導かれた。
代表的なものに、池辺陽の「立体最小限住宅」がある。
コア型住宅
従来、外壁に面して設けられていた台所・便所・浴室・洗面所などの水廻りを中心部にまとめて配置した住宅構成である。
設備配管の集約による建設費の軽減や、居室が外壁に多く面することによる居住性の向上を目的としている。
二世帯住宅
親世帯と子世帯(子世帯の親と子ども)の三世代が生活を供にするケースが一般的である。
ライフサイクルの変化、家族構成の変化への対応、生活時間帯の違い、高齢化への対応など考慮しなければならない点が多い。
デュアルリビング
家庭用のファミリールームと来客者用のフォーマルリビングの2つのリビングルームをもつ住宅形式のことである。
現在は、通常のリビングルーム(ファミリールーム)の他に趣味室などを設けた住宅のタイプをさすことがある。
学習のポイント
- 独立住宅のスタイルは、それぞれの特徴を把握しておくことが重要である
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